電通総研の企業研究|年収・事業・最新の資本関係を公式データで解説
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電通総研は、電通グループの子会社で、製造業向けのソリューションを最大の柱に、金融・経営管理(人事・会計)・マーケティングや公共向けまで手がけるSIerです。2024年1月に「電通国際情報サービス(ISID)」から社名を変えたため、古い情報は旧社名で載っていることがあります。さらに2026年8月には伊藤忠グループによる公開買付け(TOB)への賛同を発表しており、資本関係が大きく変わる途中です。この記事では、有価証券報告書・決算資料・会社の公式発表で確認できた情報だけで整理します。
目次
この会社をひとことで
- 資本系列:親会社は株式会社電通グループ(電通グループの株式保有比率61.8%、有価証券報告書 第51期、2025年12月31日現在)
- 強い業界:2025年12月期のセグメント別売上高は「製造ソリューション」が最大(決算説明会資料)
- 今の変化:2026年8月28日、伊藤忠グループの合同会社VICによる公開買付けに賛同を表明。成立すれば上場廃止となり、電通グループと伊藤忠グループの合弁会社になる見込みです
系列の分け方の基本は、SIerのユーザー系・メーカー系・独立系の違いで整理しています。
基本データ
| 項目 | 値 | 出典・時点 |
|---|---|---|
| 正式社名 | 株式会社電通総研 | 有価証券報告書 第51期 |
| 設立 | 1975年12月(電通国際情報サービスとして設立) | 有価証券報告書 第51期 沿革 |
| 社名変更 | 2024年1月に現社名へ | 有価証券報告書 第51期 沿革 |
| 本店 | 東京都港区港南2-17-1 | 有価証券報告書 第51期 |
| 親会社 | 株式会社電通グループ(株式保有比率61.8%) | 有価証券報告書 第51期(2025年12月31日現在) |
| 従業員数(提出会社) | 2,492人 | 有価証券報告書 第51期(2025年12月31日現在) |
| 従業員数(連結) | 4,618人 | 有価証券報告書 第51期(2025年12月31日現在) |
| 売上高(連結) | 164,865百万円 | 2025年12月期 決算短信(2026年2月12日) |
| 平均年間給与(提出会社) | 11,250千円 | 有価証券報告書 第51期(2025年12月31日現在) |
| 平均年齢(提出会社) | 39.9歳 | 有価証券報告書 第51期(2025年12月31日現在) |
| 平均勤続年数(提出会社) | 10.7年 | 有価証券報告書 第51期(2025年12月31日現在) |
出典の一覧
- 有価証券報告書 第51期(2025年12月期)
- 2025年12月期 決算短信〔日本基準〕(連結)(2026年2月12日)
- 2025年12月期 決算説明会資料(2026年2月12日)
- 伊藤忠グループによる当社株式に対する公開買付けの開始予定に関する賛同の意見表明および応募推奨に関するお知らせ(2026年8月28日、電通総研の発表)
公開買付けで何が変わるのか
2026年8月28日の電通総研の発表によると、内容は次のとおりです。
- 伊藤忠商事が80%、その子会社のアイエフピーが20%を出資する合同会社VICが、1株2,880円で公開買付けを行う予定
- 開始は2026年11月上旬をめどに、国内外の許認可を取得したあと
- 電通グループは応募せず、今の保有比率を保つ予定
- 成立すれば、所定の手続きを経て上場廃止となり、電通グループと伊藤忠グループの合弁会社になる見込み
2026年10月時点ではまだ「予定」です
公開買付けは2026年10月時点で開始前です。成立するか、上場廃止がいつになるか、社名や体制が変わるかは、この記事の時点では決まっていません。就活で受ける前に、必ず会社の最新のお知らせを確認してください。
事業と主要な顧客
2025年12月期のセグメント別売上高(決算説明会資料)と、有価証券報告書「事業の内容」で説明されている役割をまとめます。
| セグメント | 役割(有価証券報告書) | 売上高(2025年12月期) |
|---|---|---|
| 金融ソリューション | 金融業の変革や、一般企業による金融機能の活用を支援 | 34,832百万円 |
| ビジネスソリューション | 人事・会計を中心に企業の経営管理を支援 | 28,013百万円 |
| 製造ソリューション | 製造業の業務プロセスやバリューチェーンを支援 | 61,039百万円 |
| コミュニケーションIT | 企業のマーケティング変革と、官庁・自治体のデジタル改革を支援 | 40,980百万円 |
決算説明会資料では、融資の「BANK・R」、連結会計の「STRAVIS」、統合人事の「POSITIVE」といった自社のソリューションや、製造業向けのCAE・PLM、SAP関連の導入などが説明されています。自社製品と受託開発の両方を持っていること、電通グループ向けや公共向けの仕事があることが、ほかのSIerと比べたときの特徴です。
年収・働き方を公式データで読む
有価証券報告書 第51期(2025年12月31日現在)によると、提出会社の平均年間給与は11,250千円、平均年齢は39.9歳、平均勤続年数は10.7年です。平均年間給与には賞与と基準外賃金が含まれます。
この数字の読み方の注意
- 提出会社(電通総研単体)の社員だけの平均です。連結子会社の社員は含まれません
- 管理職や賞与・残業代を含めた平均で、若手の年収とは違います
- 新卒1年目の給料とはまったく別の数字です
- 上場廃止になると有価証券報告書が出なくなる可能性があり、この数字が最後の公表値になることもあります
初任給は、当サイトでは2026年10月時点で公式の募集要項を確認できていないため載せていません。最新の金額と手当の内訳は、電通総研の公式新卒採用サイトの募集要項で確認してください。
働いている人の声
当サイトでは、電通総研の現役社員・内定者から直接集めた声はまだありません。また、公式採用サイトの社員紹介も2026年10月時点で当サイトでは内容を確認できていないため、要約は載せていません。
社員の話を読むときは、口コミサイトではなく、電通総研の公式新卒採用サイトの社員紹介を読みましょう。自分が関心のあるセグメント(製造・金融・ビジネス・コミュニケーションIT)の人のページを中心に読むと、仕事のイメージがつかみやすくなります。
運営者コメント(大手SIer営業5年の視点)
どの系列かという違い以上に、主な顧客がどの業界かで企業文化は大きく変わります。金融が中心の会社と製造業が中心の会社では、仕事の進め方や雰囲気がかなり違うので、「主要顧客の業界」は必ず確認してほしいポイントです。
※運営者は電通総研に在籍していません。上のコメントは業界全般についての運営者個人の見解です。
選考・インターンを調べるときのポイント
選考の流れやインターンの内容は年度で変わるため、当サイトでは断定して書きません。
- 旧社名の情報に注意する:「ISID」「電通国際情報サービス」名義の情報は2023年以前のものです
- 公開買付けの経過を確認する:選考時期と体制変更の時期が重なる可能性があります
- 職種と配属の決まり方を読む:セグメントごとに扱う製品や顧客が大きく違うので、募集要項で確認しておきます
比較されやすい企業
| 比べる軸 | 電通総研 | 比べるときに見たい会社の例 |
|---|---|---|
| 資本系列 | 電通グループの子会社(伊藤忠グループとの合弁化予定) | 商社の完全子会社(例:SCSKの企業研究) |
| 得意業界 | 製造ソリューションが最大 | 金融ITが最大の会社(例:NRIの企業研究) |
| 事業の形 | 自社製品+受託開発 | 親会社を持たない独立系(例:NSDの企業研究) |
説明会・OB訪問で聞くとよい質問
- 伊藤忠グループとの合弁会社になった場合、事業や新卒の配属にどんな影響がありそうですか
- 製造ソリューションと金融ソリューションでは、若手の仕事の進め方にどんな違いがありますか
- 自社製品(STRAVIS・POSITIVEなど)を担当する仕事と、受託開発の仕事は入社後に選べますか
- コミュニケーションITでは、電通グループ向けと公共向けの仕事はどのくらいの割合ですか
- セグメントをまたいだ異動はどのくらいありますか
まとめ
- 電通総研は電通グループの子会社(保有比率61.8%)で、2024年1月に電通国際情報サービスから社名変更
- 2026年8月に伊藤忠グループによる公開買付けへの賛同を表明。成立すれば上場廃止・合弁会社化の見込みだが、10月時点では開始前
- 2025年12月期のセグメント別売上高は製造ソリューションが最大
- 平均年間給与11,250千円(2025年12月31日現在)は単体・管理職込み・賞与込みの平均で、新卒の給料ではない
- 初任給・社員紹介・選考情報は、必ず公式の新卒採用サイトで確認する