伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)の企業研究|年収・事業・資本関係を公式データで解説
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伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)は、総合商社の伊藤忠商事グループに属するITサービス企業で、通信・金融・流通・社会インフラなど幅広い業界にシステムやネットワークを提供しています。2023年12月に上場を廃止しており、有価証券報告書は2023年3月期のものが最後です。この記事では、CTCの公式サイト・決算資料・有価証券報告書で確認できた情報だけで、年収や事業を読み解きます。
目次
この会社をひとことで
- 資本系列:伊藤忠商事のグループ会社。会社概要の株主構成は、伊藤忠商事 66.67%、伊藤忠商事の子会社であるデジタルバリューチェーンパートナーズ合同会社 33.28%などです
- 強い業界:事業グループは「リテール&サービス」「エンタープライズ」「広域・社会インフラ」「情報通信」「金融」に分かれ、決算資料では通信事業者やメガバンク、電力、自治体、製造業などの案件が説明されています
- 特徴:システム開発だけでなく、ネットワーク機器やサーバーなどの導入(インフラ)にも強みを持つ会社です
系列の考え方はSIerのユーザー系・メーカー系・独立系の違いで解説しています。CTCのように商社グループに属するSIerは、この3分類とは別に扱われることもあります。
上場廃止で「有報の数字」が古くなっている
CTCは、伊藤忠商事の子会社による株式の公開買付け(TOB)などを経て、2023年12月に東京証券取引所プライム市場の上場を廃止しました(CTC公式「沿革」)。そのため、平均年収などが載る有価証券報告書は2023年3月期(第44期)が最新です。就活サイトなどで年収の数字を見るときは、いつの数字かを必ず確かめましょう。
基本データ
| 項目 | 値 | 出典・時点 |
|---|---|---|
| 正式社名 | 伊藤忠テクノソリューションズ株式会社(略称CTC) | CTC公式「会社概要」(2026年10月確認) |
| 設立 | 1979年7月11日 | CTC公式「会社概要」 |
| 本社 | 東京都港区虎ノ門4-1-1 神谷町トラストタワー | CTC公式「会社概要」 |
| 現在の社名になった経緯 | 2006年10月、伊藤忠テクノサイエンスとCRCソリューションズが経営統合 | CTC公式「沿革」 |
| 上場 | 2023年12月に上場廃止(非上場) | CTC公式「沿革」 |
| 株主構成 | 伊藤忠商事 66.67%/デジタルバリューチェーンパートナーズ 33.28%/ベルシステム24ホールディングス 0.05% | CTC公式「会社概要」(2026年10月確認) |
| 従業員数(単体) | 6,425名 | CTC公式「会社概要」(2026年4月1日現在) |
| 従業員数(CTCグループ) | 12,862名 | CTC公式「会社概要」(2026年4月1日現在) |
| 売上収益(連結) | 7,937億円 | 2025年度(2026年3月期)通期決算資料(2026年5月1日) |
| 営業利益(連結) | 804億円 | 同上 |
出典の一覧
- CTC公式「会社概要」(2026年10月確認)
- CTC公式「沿革」(2026年10月確認)
- 2025年度(2026年3月期)通期決算関連資料(2026年5月1日)
- 有価証券報告書 第44期(2023年3月期、EDINET)
- CTC 有価証券報告書の一覧
事業と主要な顧客
2025年度の決算資料では、CTCの事業は次の事業グループに分かれています。
| 事業グループ | 決算資料で説明されている案件の例(2025年度の増減の説明より) |
|---|---|
| 情報通信 | 通信事業者向けの業務系システム開発、ネットワーク機器の導入 |
| 金融 | メガバンク向けの市場系システムの保守、データ分析基盤 |
| 広域・社会インフラ | 電力向けの顧客管理システム基盤、発電量予測、地方自治体向けの情報基盤更改 |
| エンタープライズ | 製造業向けの品質保証システム、半導体製造向けのインフラ構築 |
| リテール&サービス | (決算資料の増減の説明では、具体的な案件の例を確認できず) |
上の例は、決算資料の「前年からの増減の理由」として挙げられた案件です。CTC全体の得意分野を網羅したものではない点に注意してください。資料では、アメリカやマレーシアでのデータセンター向けのサーバー導入にも触れています。
ポイントは次の3つです。
- インフラに強い:ネットワーク機器やサーバーの導入など、システムの「土台」部分の案件が目立ちます
- 顧客の業界ごとに事業グループが分かれている:配属される事業グループで、関わる業界が大きく変わります
- 商社グループの一員:伊藤忠グループの会社との関係については、説明会などで具体的に聞いてみるとよいでしょう
インフラとアプリ、どちらに関わりたいか
CTCのようにインフラ(ネットワーク・サーバー)の比重が大きい会社を見るときは、自分がインフラとアプリ(業務システム)のどちらに関わりたいかを考えておくと、説明会での質問がしやすくなります。SEの仕事の全体像はSIerのSEの仕事内容で解説しています。
年収・働き方を公式データで読む
CTCの平均年間給与が確認できる最新の公式資料は、2023年3月期(第44期)の有価証券報告書です。
| 項目(提出会社) | 値 | 時点 |
|---|---|---|
| 従業員数 | 4,784人 | 2023年3月31日現在 |
| 平均年齢 | 40.7歳 | 同上 |
| 平均勤続年数 | 13.4年 | 同上 |
| 平均年間給与 | 10,287,919円 | 2023年3月期 |
出典:有価証券報告書 第44期(2023年3月期)。平均年間給与には賞与と基準外賃金(残業代など)が含まれます。
有価証券報告書の年収を見るときの注意
- 2023年3月期の数字です。上場廃止後は有価証券報告書が出ていないため、今の水準とは違う可能性があります
- 提出会社(CTC単体)の社員だけの平均で、グループ会社の社員は含まれません。従業員数も2023年3月末から増えています
- 管理職や賞与・残業代を含めた平均で、平均年齢は40歳を超えています。若手の年収とは別物です
- 新卒の給料とは違う数字です。初任給は新卒採用サイトの募集要項で確認してください
初任給・募集職種・勤務地は、2026年10月時点で当サイトが公式ページの内容を確認しきれなかったため、この記事には載せていません。最新はCTC公式サイトの新卒採用ページ(募集要項)で確認してください。
働いている人の声
当サイトでは、CTCの現役社員・内定者から直接集めた声はまだありません。ここでは、CTCの新卒採用サイトで公開されている社員インタビューを要約して紹介します(2026年10月確認)。
| 掲載ページ | 職種など | 話の要点 |
|---|---|---|
| エンジニア職インタビュー | エンジニア職(大学では地学を専攻) | 大手通信キャリアの5G向けの設備導入チームに配属され、4年目でチームリーダーに。「分からないことが当たりまえ、まずやってみよう」という姿勢を大切にしている |
| キャリアストーリー | 課長(大学院では気象を研究) | 再生可能エネルギー関連のソリューションを担当。入社当初はエンジニアと営業を兼ねる立場で、国の研究プロジェクトで事務局のリーダーを務めた経験を語っている |
ほかの職種のインタビューも採用サイトに掲載されているので、志望する職種のページを読んでみてください。
選考・インターンを調べるときのポイント
選考の流れやES(エントリーシート)の設問、インターンの内容は年度で変わります。当サイトでは過去の選考内容を断定して書くことはしません。
- 新卒採用サイトの募集要項を確認する:職種・勤務地・初任給の最新情報はここで確認します
- 職種の違いを理解する:エンジニア職・営業職・コーポレートスタッフ職など、職種によって仕事が大きく違います
- 事業グループの違いを押さえる:どの業界の顧客に関わりたいかを考えておくと、志望動機が具体的になります
- インターンの情報は早めに確認する:時期や内容は採用サイトで最新情報を確認してください
比較されやすい企業
| 比べる軸 | CTC | 比べるときに見たい会社の例 |
|---|---|---|
| 資本系列 | 伊藤忠商事のグループ会社 | ほかの企業グループに属する会社(例:SCSKの企業研究) |
| 事業の特徴 | ネットワーク・サーバーなどインフラの比重が大きい | コンサルティングや業務システム開発の比重が大きい会社(例:野村総合研究所の企業研究) |
| 上場 | 非上場(2023年12月に上場廃止) | 上場していて最新の有価証券報告書が読める会社 |
比べるときは順位ではなく、どのグループに属しているか、どの業界のどんな案件が多いかという軸で見るのがおすすめです。非上場の会社は公開される数字が少ないので、説明会で確認することが増えます。
説明会・OB訪問で聞くとよい質問
- 事業グループ(情報通信・金融・広域・社会インフラなど)への新人の配属は、どのように決まりますか
- ネットワークやサーバーなどのインフラ案件と、業務システムの開発案件の割合はどのくらいですか
- 伊藤忠グループの会社と一緒に進める案件には、どのようなものがありますか
- 海外のデータセンター関連の案件に、若手が関わる機会はありますか
- 上場廃止後、社員の働き方や評価の仕組みで変わったことはありますか
運営者コメント(大手SIer営業5年の視点)
どの系列かという違い以上に、主な顧客がどの業界かで企業文化は大きく変わります。金融が中心の会社と製造業が中心の会社では、仕事の進め方や雰囲気がかなり違うので、「主要顧客の業界」は必ず確認してほしいポイントです。
※上のコメントは業界全般についての運営者個人の見解で、CTCについての評価ではありません。
まとめ
- CTCは伊藤忠商事グループのITサービス企業で、2023年12月に上場を廃止している
- 従業員数は単体6,425名、グループ12,862名(2026年4月1日現在)、売上収益は7,937億円(2026年3月期)
- 事業グループは情報通信・金融・広域・社会インフラ・エンタープライズ・リテール&サービスに分かれ、インフラ案件に強みがある
- 平均年間給与は10,287,919円(提出会社、2023年3月期)。古い数字で、単体・平均の数字である点に注意する
- 初任給や選考の最新情報は、新卒採用サイトで必ず確認する